TOEIC(トーイックまたはトイック)は、世界中で広く利用されている英語能力試験の一つで、主な目的は、ビジネスや国際的なコミュニケーションの場面での英語能力を測定することで、スコアは自身の英語能力の評価に役立つだけでなく、就職やキャリアアップにおいても有益な要素となります。
TOEIC L&Rの結果は合格・不合格ではなく、トータル10~990点の「スコア」として表示されます。
私が実際に試験を受けた感想を交えて、TOEIC試験の概要を分かりやすく説明します。
わからないことがあれば気軽にコメントください。
テストの形式
TOEIC試験は、リスニング問題(約45分・100問)とリーディング問題(75分・100問)の約2時間・200問で構成されており、マークシートによる多肢選択問題です。
問題用紙と解答用紙が配布されますが、問題用紙は英文のみで構成されており、日本語による説明等はありません。また、下線を引く、丸や英文等の問題用紙への書き込みは禁止されています。
英語のナレーションを聞いて設問に解答するリスニングは、初めての人にとっては話者の話すスピードがとても早く感じ、適当にマークシートを塗りつぶすことになりがちです。
印刷された問題を読んで設問に解答するリーディングは75分で100問を解答する必要があるため、最後まで解答しきれずに問題後半は適当にマークシートを塗りつぶす「塗り絵」になる受験者が多くいます。
出題形式は毎回同一となっているため、過去問をやりこむ等の対策をしっかりすることで初心者でも十分に高得点を狙っていくことは可能です。
リスニング問題
リスニングは、Part1からPart4の100問で構成されており、録音された英語の会話や短文を聞いて理解する能力を測定します。
例えば、写真の内容を解答する問題や仕事上の電話や会議の内容、アナウンスや広告の内容を理解する問題が出題されます。
いずれも問題文は印刷されておらず、1度だけスピーカーから放送される音声のみを頼りに設問に解答していくことになります。
Part1から音声が放送されるようになっており、約45分ですべての問題に解答する必要があります。
Patr1 写真描写問題 6問
1問ごとに1枚の写真が印刷されており、4つの短い説明が1度だけ放送されます。
放送された4つの説明のうち、写真の状況をもっとも的確に表しているものをマークします。
最初の問題ということで緊張していることもあり、聞き逃しや簡単な間違いを起こしやすいので事前にしっかり対策して臨むことで、これ以降の問題にも落ち着いて取り組むことができるようになります。
聞き間違いを起こしやすい説明が放送されるため、油断していると間違いますし、焦ってしまって、以降の問題も落ち着いて取り組むことができなくなったことが多々ありました。
Part2 応答問題 25問
1つの質問または文章が放送され、それに対する3つの応答が1度だけ放送されます。
放送された質問または文章に対して、もっともふさわしい応答をマークします。
Part2は、Part3やPart4と比べると英文が短く、対策もしやすいため、初心者でもしっかりと対策すればスコアアップにつながります。
リスニングのスコアが伸び悩んでいる人は、まずPart2でスコアをとれるように対策することで、Part3とPart4のスコアアップにもつながる可能性が高いです。
Part3 会話問題 39問
2人または3人による会話が1度だけ放送されます。
各会話に対して、3つの設問が用意されているため、問題用紙に印刷された4つの選択肢のうち、もっとも適当なものにマークします。
会話の内容は問題用紙に印刷されていませんが、設問と選択肢は問題用紙に印刷されているため、会話をしっかり聞き取るだけでなく、英文を読むリーディン力も必要となります。
複数人による会話や図表に対する会話、解答するためには設問と選択肢を素早く読んで理解する力が必要となるため、Part3を苦手とする人は多いです。
より高いスコアを取得するためには、会話が流れる前に設問と選択肢に先に目を通す先読みなど、Part3の対策もしっかりする必要がありますが、初心者はまずはPart2を優先するほうがスコアアップにつながります。
Part4 説明文問題 30問
アナウンスやナレーションのような短い音声が1度だけ放送される。
各音声に対して、3つの設問が用意されているため、問題用紙に印刷された4つの選択肢のうち、もっとも適当なものにマークします。
Part3同様、音声の内容は問題用紙に印刷されていませんが、設問と選択肢は問題用紙に印刷されているため、音声をしっかり聞き取るだけでなく、英文を読むリーディング力も必要となります。
音声が流れる前に先に設問と選択肢を先に目を通しておくことで、これからどのような音声が流れるのか推測することができるため、放送される音声の内容が理解しやすくなります。
初心者は設問と選択肢の両方に目を通すことは難しいため、設問だけでも先に目を通すようにしましょう。
リーディング問題
リーディングは、Part5からPart7の100問で構成されており、英語の文章を読んで理解する能力を測定します。
例えば、ビジネス文書や電子メール等の内容を読んで、その意味や詳細を把握して解答する問題が出題されます。
問題文および選択肢が問題用紙に印刷されており、75分で解答する必要がありますが、リスニングと違いPart5から解答する必要はありません。
得意なPartから解答するなど、解答する順序は自身で決めることができますが、初心者はPart5から順番に解答することをお勧めします。
Part5 短文穴埋め問題 30問
穴抜けになっている短文が問題用紙に印刷されているため、穴抜け部分にもっとも適している語句を4つの選択肢から選んでマークします。
Part5の解答には、英文法の基礎知識が必要なことから、文法問題とも言われており、頻出する問題をしっかり反復練習することにより、初心者でも高いスコアをとることができます。
リーディングのスコアが伸び悩んでいる人は、まずPart5でスコアをとれるように対策することで、Part6とPart7のスコアアップにもつながる可能性が高いです。
また、Part5には「素早く解答するコツ」があり、Part5を正答率高く、素早く解答することで、Part6やPart7の解答時間を確保することができ、全体的にスコアアップすること可能性が高まります。
Part6 長文穴埋め問題 16問
穴抜けになっている長文が問題用紙に印刷されているため、穴抜け部分にもっとも適している語句や文章を4つの選択肢から選んでマークします。
Part6の解答には、長文を読み、理解する読解力が必要なことから、苦手な人も多いですが、Part5同様、出題される形式にはパターンがあるため、頻出する問題をしっかり反復練習することにより、初心者でもスコアを上げることができます。
また、Part6にも「素早く解答するコツ」があり、Part6を正答率高く、素早く解答することで、Part5やPart7の解答時間を確保することができ、全体的にスコアアップすること可能性が高まります。
Part7 文書読み解き問題 54問
ビジネス文書やメール、広告等のさまざまな文書が問題用紙に印刷されているため、設問を読み、4つの選択肢からもっとも適しているものをマークする。
Part7の解答には、Part6よりも長文を読む量が多く、読解力も必要となることから、TOEIC試験の中でもっとも難しいPartとなります。
文書に新たな一文を挿入する箇所を問う問題などもあり、長文すべてを読み込み、理解していないと解答できないような問題もありますが、Part7にも出題される形式にはパターンがあるため、頻出する問題をしっかり反復練習することでPart7を最後まで解き切れずに時間切れということは回避することができます。
スコアとレベル
TOEIC試験のスコアは、リスニング問題とリーディング問題の得点を合計したもので、スコアは、10点から990点までの範囲で表されます。
一般的なレベル別の目安としては、以下のようになっています。
800点以上 | 優れたコミュニケーション能力を持つ |
600点~795点 | ビジネスでの基本的なコミュニケーションに問題なく対応できる |
400点~595点 | 基本的な英語の理解が可能であり、日常的な業務に対応できる |
200点~395点 | 限られた範囲の英語を理解し、簡単な業務に対応できる |
200点未満 | 基本的な英語の理解力が必要 |
テスト日程と受験料
TOEIC試験は、通年で複数回実施されており、テスト時間は2時間となります。
受験料は、7,810円(税込)となっていますが、受験申込から半年後から3か月間に実施の公開テストのうち1回が割引価格7,150円(税込)で受験することができます。
以下の公式サイトから、年間のテスト日程を確認できます。
支払方法は、クレジットカード払い、コンビニエンス払い、楽天ペイによるオンライン決済のいずれかを利用することができます。
以下の公式サイトから、最新の受験料や支払方法を確認できます。
受験の申込み
TOEIC試験を受験するには、受験日程が設定された試験会場に申し込む必要があります。
試験主催者のウェブサイト(https://www.iibc-global.org/toeic.html)を通じて受験申し込みを行う必要があり、受験料も必要となります。
また、申し込み締め切り日があるため、申込開始後に早めに手続きをすることが重要です。
以下の公式サイトから、受験の申込みができます。
テスト当日の流れ
受験場所や試験時間等の受験に必要な情報は、試験日の約2週間前に送付される受験票にて確認してください。
受験票が手元に届かない場合は、試験ごとに決められた期間内に受験者本人からIIBC試験運営センターへ電話で連絡してください。
午前実施 | 午後実施 | |
受付 | 9:25 ~ 9:55 | 14:05 ~ 14:35 |
試験の説明・音テスト | 9:55 ~ 10:20 | 14:35 ~ 15:00 |
試験開始~試験終了 | 10:20 ~ 12:20 | 15:00 ~ 17:00 |
問題用紙・解答用紙の回収 | 12:20 ~ 12:35 | 17:00 ~ 17:15 |
解散 | 12:35 | 17:15 |
テスト当日の持ち物
有効期限内の認められる本人確認書類のいずれかと受験票に貼る証明写真の両方を持っていない場合は受験できません。
受験料の返金もされませんので、本人確認書類と証明写真は忘れずに持参しましょう。
- 受験票
- 証明写真1枚
- 認められる本人確認書類
- 筆記用具
- 腕時計
- マスク
テスト結果の通知・確認
TOEIC試験のテスト結果は、以下の方法で通知されます。
試験日から17日後 | インターネットでスコア表示 |
試験日から19日後 | デジタル公式認定証を発行 |
試験日から30日以内 | 公式認定証を発送 |
TOEICスコアの利用目的
TOEIC試験のスコアは、国内外の企業や教育機関によって、英語能力の判断材料として利用されており、特に、グローバルなビジネス環境でのコミュニケーション能力を評価するために広く利用されています。
就職活動や昇進の際には、TOEICスコアが要求されることもあります。
レベル別の対策方法
TOEIC試験に対する対策方法は、個人の学習スタイルやレベルによって異なります。
一般的な対策方法としては、リスニングとリーディングの練習問題に取り組むこと、英語のニュースやビジネス関連の記事を積極的に読んだり聞いたりすることが挙げられます。
レベル別の対策方法は現在まとめ中です。もうしばらくお待ちください。
最後に
当サイトでは、レベル別の勉強方法を紹介していますので、ぜひご確認ください。 TOEIC試験は、国際的なビジネスコミュニケーション能力を測るための重要な試験です。スコアは自身の英語能力の評価に役立つだけでなく、就職やキャリアアップにおいても有益な要素となります。適切な対策と準備を行い、自信を持って挑戦してください。
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